打姫オバカミーコ

スーパーヅガン」や「ノーマーク爆牌党」など、シリアスからコメディまであらゆる作風の麻雀漫画を発表し続けている片山 まさゆき氏による一作です。麻雀というゲームは将棋や囲碁に比べて格段に取っつきやすいのですが、初心者でも運があればプロに勝てうるゲームの性質もあってか、ある程度のルールや打ち方を理解した中級者を対象にした解説本がなかなかなかったりしました。

 

そのため上手になるには結構な苦労が必要だったのですが、本作はプロとしては底辺クラスであるミーコに波溜が指導を加えていくといった形で進んでいくので、基本的ですぐに使える戦略から、かなり高度な駆け引きやシステムまで、「できる」人たちの間で本当に必要な技術の数々を無理せず覚えていくことができます。

 

本書で解説されている技の数々は非常に論理的に筋が通ったもので、覚えれば覚えるほどいい感じに牌を動かせるようになっていきます。少なくとも牌を切った後で、あれ、自分は一体何をしているんだと困惑するような事態は格段に減るでしょう。そして、培った知識を実戦で試すにも今はインターネットやゲームセンターで手軽に誰とも打つことができるわけで、ますます上達がはっきり見えてくるわけです。

 

物語としても、底辺まで落ちるハメになった波溜と最初からプロのビリだったミーコの這い上がりを中心に、対局する他のプロたちの戦う動機や負けられない理由、強さの秘訣などが語られる形になっており、とても良い意味での熱さがあります。また、オカルト的な絶対感のある強さがあるキャラクターが登場していないのも、本作の世界観にはうまくマッチしているようにも思えます。

 

指南本としてはかなり量が多いですが、腰を落ち着けて読み進めることで、非常に雀力アップが期待できる名作です。